胚細胞腫瘍をもっと詳しく知りたいあなたのために
胎児期の胎生4週に原始胚細胞(原始生殖細胞)が出現し、胎生5週に将来の卵巣や精巣を形成する生殖堤(隆起)へ移動する。この原始胚細胞から卵子や精子
などの胚細胞が形成される。胚細胞腫瘍は、胎児期の原始胚細胞が胚細胞になるまでの間に発生してくる腫瘍と理解されている。胚細胞腫瘍は卵巣や精巣の他、頭蓋内(松果体)、縦隔、胃、後腹膜、仙尾部などの性腺以外の部位からも発生する
が、これは胎児期の発生段階で迷入した原始胚細胞から発生するものと推察されている。
頭蓋内に発生する胚細胞腫瘍は、全脳腫瘍の約3%と報告されている。欧米ではその発生率は約1%なので、日本では約3倍の発生率ということとなる。頭蓋内胚細胞腫瘍は、日本や韓国などの東アジアに多く発生すると報告されているが、その理由は未だ明らかではない。また、小児脳腫瘍の代表である髄芽腫の3倍の発生率と言われている。
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