11/21/2012

頭蓋骨の発生


1)概説
①分類
形態学的分類
❶神経頭蓋Neurocranium
脳を入れる頭蓋
ⓑ頭蓋冠と頭蓋底に分ける

㋐頭蓋冠
ⅰ 頭蓋腔の天井部
ⅱ 頭蓋冠は扁平骨であり、組織学的には膜性骨かにより発生→ 膜性骨と呼ばれる⇨頭蓋冠は膜性神経頭蓋と呼ばれる
㋑頭蓋底
ⅰ 頭蓋腔の底部
ⅱ 最初の頭蓋底形成に重要な役割を演ずるのは脊索
ⅲ 頭蓋底を構成する骨の大部分は軟骨性骨に属する⇨頭蓋底は軟骨性神経頭蓋と呼ばれる
ⅳ 頭蓋底の骨化には一定の順序有り⇨後頭蓋→蝶形骨体→篩骨
ⅴ 頭蓋底における軟骨内骨化は胎生3ヶ月のはじめに開始される

❷内蔵頭蓋viscerocranium(顔面頭蓋)
ⓐ口腔、咽頭や上気道などを取り囲む頭蓋
ⓑ顔面の骨で構成されているので、顔面骨とも呼ばれる
ⓒ顔面骨で構成される内蔵頭蓋は、鰓弓より形成される⇦顔面骨は第一鰓弓、第二鰓弓、第三鰓弓に由来する
ⓓ鰓弓内に出現する軟骨性原基から形成される骨を軟骨性内蔵顔面という(⇦耳小骨や舌骨の一部)
ⓔ構成する骨により軟骨性内蔵顔面と膜性内蔵顔面にわけられる

骨化による分類
❶膜性頭蓋⇦頭蓋冠は膜性骨化の発生過程をとる
❷軟骨性頭蓋⇦頭蓋底は軟骨内骨化の発生過程をとる



Ⅰ神経頭蓋と内蔵頭蓋はそれぞれ、
❶間葉細胞から軟骨の鋳型(硝子軟骨性原基)ができて、のちに軟骨内骨化により骨化する軟骨性頭蓋と
❷間葉細胞から直接骨ができる膜性骨化の発生過程をとる膜性頭蓋
 の2つに分けられる
Ⅱ神経頭蓋と内蔵頭蓋との境界⇨鼻根部から眼窩上壁をへて外耳道に至る面

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